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高低差のある土地は解体費に注意

想定800万円が1,400万円になった事例

都内某所。

起伏の多い地域にある不動産を現地確認してきました。

登記上の建物は「居宅・車庫・物置」で、延床面積は約250㎡。
鉄筋コンクリート造・木造スレート葺陸屋根3階建ての昭和築の建物です。

建物の築年数や状態などを考えると、そのまま利用するのは難しく、
購入するのであれば解体を前提に検討する必要がありそうでした。

解体費は700~800万円程度と想定

現地を見る前に資料から建物の規模や構造を確認した段階では、

「解体費は700~800万円程度だろうか」

と想定していました。

ところが、実際に現地を確認してみると、
単純に建物を解体すれば終わる物件ではありませんでした。

1階部分には大きなビルトインガレージがあります。

さらに現地を確認すると、
このガレージ部分が隣地のガレージと接するような状態になっています。

ビルトインガレージが隣地のガレージと接している

解体するのであれば、
隣地側に影響が出ないよう慎重に切り離しをする必要があります。

また、昭和築の建物で検査済証も確認できていません。

そのため、

「古いけれど、そのまま使えばいい」

と簡単に判断できる物件でもありません。

現地から解体業者へ連絡

そこで現地から解体業者へ電話。

建物の規模や構造、高低差、ビルトインガレージ、隣地との状況などを伝え、
その場で概算を確認しました。

回答は、

建物本体の解体だけで約1,100万円。

当初想定していた700~800万円を大きく上回りました。

さらに土留めなどで300万円程度の予備費

問題は建物の解体費だけではありません。

今回の土地には高低差があります。

建物を解体した後、裏側の土地が崩れないように土留めを設けるなど、
敷地を安全な状態にするための工事が必要になる可能性があります。

解体業者からは、

「さらに300万円程度は予備費を見ておいた方がいい」

との回答でした。

つまり、

建物本体の解体 約1,100万円

土留め等の予備費 約300万円

で、

合計約1,400万円。

当初の想定のほぼ倍です。

高低差のある土地は「解体後」まで考える

古い建物を購入する場合、
解体費を見込んで価格を計算すること自体は珍しくありません。

しかし、高低差のある土地では、

「建物を壊すのにいくらかかるか」

だけではなく、

「建物を壊した後、土地を安全に利用できる状態にするまでいくらかかるか」

まで考える必要があります。

例えば、次のような点です。

  • 擁壁や土留めの状態
  • 隣地との高低差
  • 道路との高低差
  • 隣地建物との離隔
  • 重機の搬入経路
  • 解体後の法面や地盤の処理

こうした部分は、資料だけでは判断できないことも少なくありません。

机上査定だけでは分からないことがある

今回も資料だけで査定していれば、
解体費を700~800万円程度として収支計算していたかもしれません。

しかし実際に現地を確認し、解体業者に相談したことで、

約1,400万円程度まで見込んでおいた方がよい可能性がある

ことが分かりました。

その差は600~700万円です。

これだけ違えば、不動産の買取価格や事業収支は大きく変わります。

特に、


高低差のある土地、
古いRC造の建物、
擁壁のある土地、
隣地建物と近接している物件

などは、現地確認が非常に重要です。

不動産を見るときは、

「この土地はいくらで売れるのか」

だけではなく、

「売れる状態にするまで、いくらかかるのか」

まで考える必要があります。

難しい不動産ほど、この部分を慎重に検証することが大切です。

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