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再建築不可物件を処分するにはどのような方法があるのか?

「再建築不可物件の処分で困っている」という人に役立つ記事です。
ここでは再建築不可物件の4つの処分方法をご紹介。

それぞれの処分方法が「どんなケースで向いているか」「メリット・デメリット」「処分するまでの流れ」などを解説します。

この記事を読むことで「どの処分方法が自分に合うか」が分かり、そして「何から着手すればよいのか」を判断しやすくなります。

再建築不可物件を処分するには4つの方法がある

再建築不可物件の数は多く、悩んでいる人は相当数いらっしゃいます。

近畿住宅流通によると、全住宅の5%が再建築不可物件とのこと。
つまり、20件に1件は再建築不可物件なのです。

これは東京23区に限ったデータですが、全国にも同様に、膨大な再建築不可物件が存在します。

この再建築不可物件を処分するには、次の4つの方法があります。

・引き取り業者に依頼する
・買い取り業者や仲介で売却する
・お隣やご近所に譲渡/売却する
・自治体やNPOに寄付する

ここで大事なことは、それぞれの処分方法のメリット・デメリットを把握し、ご自身に合った選択をすることです。

この選択を間違ってしまうと「再建築不可物件の存在が大きなストレスになる」「いつまでたっても再建築不可物件を処分できない」という結果になってしまいます。

では、先ほど挙げた再建築不可物件の4つの処分方法を確認していきましょう。

処分方法1.引き取り業者に依頼する

・どんなケースに向いている?
「引き取り業者に売却する」方法は、以下のようなケースに向いています。

・費用をかけてでもすぐに再建築不可物件を処分したい
・再建築不可物件を絶対に処分したい
・再建築不可物件を手間をかけずに処分したい

・具体的にどんな方法?
これは引き取りサービスを提供する不動産会社に対し、料金を支払って再建築不可物件を引き取ってもらう処分方法です。

各社で料金体系が違い、例えば「一律料金を支払う」「固定資産税の数十年分を支払う」「個別見積り」などがあります。

・メリット・デメリットは?
「引き取り業者に売却する」メリットは、お金を支払えば再建築不可物件を必ず引き取ってもらえることです。

しかも、最短3日から1カ月程度など短期間で引き取ってもらえるのも魅力です。
名義変更などの手続きも業者がフォローしてくれるケースが多いです。

一方、デメリットは、中には料金体系が分かりづらい業者も存在することです。

このような引き取り業者に依頼してしまうと、「思っていた以上の費用がかかってしまった」という結果になりかねません。

料金体系が明瞭な業者を選択するようにしましょう。

・処分するまでの流れは?
「引き取り業者に依頼する」処分方法の一般的な流れは次の通りです。

1.引き取り業者を比較する
2.引き取り業者に連絡・相談をする
3.引き取り費用など条件に納得したら契約をする

処分方法2.買い取り業者や仲介で売却する

・どんなケースに向いている?
「買い取り業者や仲介で売却する」方法は、以下のようなケースに向いています。

・再建築不可物件で現金を得たい
・期間や手間がかかっても構わない
・結果的に再建築不可物件を処分できなくても構わない

・具体的にどんな方法?
これは再建築不可物件を買い取る不動産会社に直接売却する、あるいは、仲介会社を通して売主を探す処分方法です。

処分するスピード重視であれば不動産会社への直接売却、少しでも高く売りたいなら仲介会社に依頼するとよいでしょう。

・メリット・デメリットは?
「買い取り業者や仲介で売却する」メリットは、再建築不可物件でもお金に変えられることです。

ただし、市場価値が低いため、過度な期待はしない方がよいかもしれません。

一方、デメリットは市場価値が低い分、買い叩かれたり、仲介会社や買い手が見つけにくかったりすることです。

長い間、待ったのに買主が見つからなかった、その間、固定資産税を負担し続けたという結果になるケースもありますので注意しましょう。

・処分するまでの流れは?
「仲介会社に依頼する」処分方法の一般的な流れは次の通りです。

・取り扱ってくれる仲介会社を探す
・物件情報を登録するのに必要な情報を提供する
・仲介会社と媒介契約を結ぶ
・見込客が見つかったら交渉する
・条件が合えば売買契約を交わす

処分方法3.お隣やご近所に譲渡/売却する

・どんなケースに向いている?
・ご近所から「物件を処分するなら声をかけてほしい」と言われたことがある
・ご近所から「物件を売って欲しい」と言われたことがある
・良好な関係の隣人やご近所がいる

・具体的にどんな方法?
建築不可物件が存在する土地のお隣やご近所に、譲渡や売却を相談する方法です。

とはいえ、これまで交流がほとんどなかったお宅を訪ねて、いきなり物件を買ってもらえないかと切り出すのは現実的ではありません。

前述のように、過去に物件を売って欲しいと言われたことがあるなど、この処分方法を選択する理由が必要です。

・メリット・デメリットは?
「お隣やご近所に譲渡/売却する」メリットは、相手方と合意すればすぐに建築不可物件を処分できることです。

ただし、素人同士の不動産取引はトラブルになりやすいため、仲介会社や司法書士などの専門家を交えて進めるのが安全です。

一方、デメリットは、相手方が建築不可物件について十分理解していなかったため、後々トラブルに発展する可能性があることです。

建築不可物件のデメリットとその他の重要事項をきちんと説明した上で、売主の責任を免責する「契約適合責任を負わない特約」などを締結するのがよいでしょう。

・処分するまでの流れは?
「お隣やご近所に譲渡/売却する」処分方法の一般的な流れは次の通りです。

1.お隣やご近所にお声がけする
2.譲渡/売却の可能性があるなら仲介会社を交えて調整する
3.お互いが条件に納得したら譲渡/売却の契約を交わす

*仲介会社に売却を依頼し、「売物件」の表示がされることでお隣やご近所から連絡があるパターンも多いです。

処分方法4.自治体やNPOに寄付する

建築不可物件といえども不動産なので、「これを地域や社会に寄付して役立てられないか」と考える方もいらっしゃいます。

結論から申し上げると、この処分方法は可能性がゼロではないものの、建築不可物件には向いていません。

理由は、自治体やNPOといえども、利用目的がなかったり、資産価値が低かったりする物件は引き取っても負担にしかならないからです。

それでも、この処分方法にこだわりたい方は、物件の所在する自治体や対象エリアの空き家問題などをテーマにしたNPOなどに相談してみましょう。

まとめ:まずは、どの処分方法があるかを見極めることが大事

ここでは建築不可物件を処分するときの4つの方法についてお話してきました。
どの方法がよいかは人それぞれケースバイケースです。

そのため、ご自身に合う処分方法がどれかをしっかり見極めることが大事です。

ご自身に合う「建築不可物件の処分方法」が明確になったら、次にやるべきことは業者探しなど具体的な行動に移ることです。

本文中の「処分するまでの流れは?」の部分を参考にしながら、はじめに何に着手をすればよいのかを確認しましょう。

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